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コスパの良さが異常な薬剤師の働き方【結論:資格と制度を使ってチートする】

2022年6月29日

「薬剤師はコスパが悪い」「大金払って取る資格ではない」

Twitterなどでもこう議論されているのをよく見かけます。でもほんとですかね?

確かに、私立薬学部へ行けば6年間の学費でトータル1200万くらいかかります。

ですが、全国どこでも同じような仕事内容で働けて年収500万くらいは保証されていることを考えると、悪くはない気がします。

ただし、普通に働くだけでは今後年収は上がりません。

会社員として役職を得て相当出世していくか、独立開局する以外はむしろ下がっていくでしょう。

この業界はもう斜陽産業なので。

じゃあどうすればいいかって?今からそれを解説します。

僕はこれまで正社員、派遣、フリーランスと色んな働き方をしてきました。

そして今までの経験から、ある意味最もコスパが良い働き方を導き出しました。

この働き方は万人向けではありません。正直、安定志向の人には向いていません。

一つの会社でしっかり勤め上げたい。ずっと薬剤師の現場で医療に貢献していきたい。などと考えている人は読まない方がいいでしょう。

薬剤師以外の道にも挑戦したい。会社に頼らず、個人で稼いで生きていく術を身につけたい。でもリスクは最小限に抑えたい。

そんな挑戦的で野心がある、でもコスパ良く働きたい、というズル賢い人だけ読んでください。

最適解:薬剤師業(週2.5日〜3日) + 個人事業

コスパ良く薬剤師資格を使い倒した働き方。

それは週に2.5日〜3日だけ薬剤師業を行い、残り4日〜4.5日で個人事業を行うワークスタイルです。

ではなぜ自分の事業だけでなく、週に2.5日〜3日だけ薬剤師業を行うのか?
理由は下記の3つ。

・最低限の生活費の担保
・薬剤師のスキル維持、他への活用
・税金関連の抑制

仮に時給3000円だとすると、薬剤師業を週2.5日〜3日行えば、3000円×86時間〜103時間=26万円〜32万円の月収になります。(1ヶ月を4.3週間と仮定)

週に2.5日〜3日働くだけで月収30万くらいが担保されていると考えると、残りの週4日〜4.5日で思いっ切りチャレンジが出来ますよね。

万が一自分の事業が売上ゼロでも、最悪薬剤師業の方で一般サラリーマンくらい稼いで普通に飯は食えます。コケても死なないって結構大事です。

週に何回かでも薬剤師業をしていれば、ある程度の知識・スキルの維持も出来ます。薬の情報にも自然と触れますしね。

毎日臨床現場でゴリゴリやってる人たちには敵いませんが、現場での知識・スキルを持っておくことは他の仕事でも役立ったりします。

僕は今ヘルスケア関連の商品開発、webマーケティングなどを行っていますが、薬剤師の知識を活用する場面は数えきれません。

以前は医療webライターもやっていた事もあり、薬剤師だからこそ書ける記事も結構ありました。(しかも資格ありきなので単価も高い)

医療ライターに興味がある人はこちら↓

【リモートワーク可】全薬剤師にピッタリの副業はこれ一択【答え:医療ライターです】

あと薬剤師業をゼロにしてしまうと、万が一自分の事業がコケてサラリーマン薬剤師に戻ろうとした時に結構ブランクが空いてしまいますよね。

このご時世なんで転職活動も苦労するでしょう。人手不足の地方などを除いては。

最低限の安定を担保しつつ、他の仕事にも知識を活かしつつ、万が一の時には戻れるようにしておく。こんなコスパの良い働き方って他にありますかね。

そして税金関連を抑えるのにも、週2.5〜3日薬剤師をしておくことは役立ちます。

まず大前提として、社会保険は
会社員(社長含む)→健康保険
個人事業主→国民健康保険です。

会社員+個人事業主の場合は、健康保険が優先されます。つまり、健康保険料は薬剤師(会社員)として働いている分にしか掛かりません。

上の例でいくと、薬剤師業の年収360万(30万×12ヶ月)に対する社会保険料のみが算出されます。これってかなりすごくないですか。

・専業会社員で年収360万の人
・会社員年収360万+個人事業年収1億の人

この2人とも社会保険料は同額ですからね。
いわゆるチートってやつ。

僕は前職で年収850万円くらい貰っていましたが、独立して国民健康保険に変わった途端、月6万円くらい取られました(健康保険は会社と折半だが、国民健康保険は全額自己負担になる)。そこに国民年金、住民税、所得税等がまとめて乗っかるとまあまあ重いです。

少し難しい話になりますが、サラリーマン薬剤師であれば給与所得控除が受けられます。そこに個人事業が加わると、経費計上+青色申告(65万控除)も受けられます。

この合わせ技ってとんでもない節税効果ですからね。これもチート。

結論として、税金関連を抑えつつ、週に2.5〜3日で働くという条件を満たすためには派遣薬剤師が最適です。

派遣薬剤師のコスパの良さは異常

正社員、派遣薬剤師、フリーランスなど、僕は今まで色んな雇用形態で仕事をしてきました。

その経験を踏まえた上で、派遣薬剤師のコスパの良さは圧倒的です。理由は3つ。

・週20時間勤務で社会保険に加入可能
・正社員、パートよりも高時給
・働く日数を自由に調節可能

派遣薬剤師は、最低週20時間働けば社会保険に加入できる派遣会社が多いです。
週20時間というは、8時間+8時間+4時間。
つまり週2.5日です。木曜1日・金曜1日・土曜午前中、みたいに薬剤師として働けばOK。

しかも派遣薬剤師は、厳密には派遣会社の正社員なので社会保険料も会社と折半です。

当然ですが派遣薬剤師は人手が足りていないところに入るので、正社員やパートよりも時給が高くなる場合が多いです。

コロナで一時的に派遣切りなどありましたが、状況はもうだいぶ戻ってきてますし、地方なんかでは全然案件あります。

あとは働く日数の自由度が格段に高いのも派遣薬剤師の特徴です。

一般的には3ヶ月ごとの派遣契約更新なので、そのタイミングで勤務日数を変えたりすることができます。
正社員やパートでは、普通そんな柔軟な対応はあり得ませんよね。

例えば派遣薬剤師を効率的に使って、

①薬剤師業を週4日(月収45万くらい)+週3日個人事業

↓3ヶ月後

②薬剤師業を週3日(月収35万くらい)+週4日個人事業

↓3ヶ月後

③薬剤師業を週2.5日(月収30万くらい)+週4.5日個人事業

みたいに徐々に薬剤師業→個人事業の割合を増やしていくことも可能です。

自分で起こした事業には収入の天井がありません。全て自分の頑張り次第です。
想像してみてください。

③の状態で、自分の事業で月50万稼ぎながら薬剤師業で+30万されれば月80万、事業で70万稼げば月100万に届きます。

社会保険も低く抑えられるし、週4.5日というほぼフルタイムに近い状態で事業ができます。軌道に乗ったら法人化して更に拡大するのもいいでしょう。

いきなり独立して自分を追い込むのもいいですが、コケて死んだら元も子もありません。たとえ死ななくても、専業で独立した当初は自転車操業になる人も多い。

でも兼業(派遣薬剤師+個人事業主)なら、毎月ガソリンを支給されながら原チャリに乗っているようなもんです。しかもそれが原チャリ→バイク→車→ジェット機とどんどんデカくなっていく。

事業の成功確率を上げるためには、しっかりリスクヘッジしつつ、徐々に事業のスケールアップをしていくことが重要です。

その点においては、週2.5日派遣薬剤師+週4.5日個人事業主という働き方は現時点での最適解でしょう。
正直、これほど柔軟な働き方ができる資格職は他に思い付きません。

派遣薬剤師の実際の様子などは、こちらの記事で詳しく解説しています。

【年収450万→984万】派遣薬剤師を20代薬剤師がやると年収2倍以上になりました

そもそも何で薬剤師業(週2.5日) + 個人事業を推してんの?

僕が薬剤師業(週2.5日)+個人事業を推している理由は、これから確実にやってくる「個」の時代に対する準備を行うためです。

終身雇用はとっくに崩壊してますし、色んな業界で早期退職は頻発してます。そもそも収入源を一つに依存させること自体がかなりのリスクです。複業やフリーランスをする人も年々増えています。

インターネットやSNSなど色んなテクノロジーが普及したおかげで、今は個人レベルでも最小限のリスクで大きな挑戦ができるようになりました。

場所や時間にもとらわれず、いつでもどこでもPC1つで仕事ができるようになりました。

薬剤師であっても、やり方次第ではそんな働き方が可能になります。

僕は薬剤師の資格だけに縛られた生き方はしたくないし、そんな既成概念はどんどんぶち壊していきたいと思っています。(もちろん、薬剤師を専業にされている方々はリスペクトしてます)

使えるもんは使いつつ、コスパ良く挑戦的な人生にしていきましょう。

今回の記事があなたのお役に立てれば幸いです。

ではまた。